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BTCにアービトラージ余地(裁定機会)はあるのか?

先日、BitwiseがSECにBTC取引所における取引の実体をレポートとしたとの情報がありましたが、BitwiseがSECへ暗号通貨市場の現状を報告、取引量の95%が「フェイク」- BTCN このレポートによれば正しい(と思われる)取引高を公開している取引所は以下の通りでした。

順位 取引所名 取引高
1 Binance $110M
2 Bitfinex $38M
3 Kraken $31M
4 Bitstamp $31M
5 Coinbase $27M
6 bitFlyer $14M
7 GEMINI $8M
8 itBit $6M
9 Bittrex $5M
10 Poloniex $1.4M

となれば、各取引所の取引実体はどのようになっているのか知りたくなります。そこで、Excelで取引所のリアルタイム状況を比較してみました。

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BTCRealtimeMarket

  • 取引所はレポートにあった上位6取引所とした。
  • マーケットレートは各取引所から直接リアルタイムで取得している(更新頻度が遅いのはExcelの最短更新期間が2秒のため)。
  • 最も取引高が多いと思われるBTC/USDペアを選択。
  • 1位のBinanceは法定通貨の取り扱いがないので、USDのベッグ仮想通貨であるUSDTを選択。
  • 計測実施日時は2019/04/19 13:00 JST
  • 各取引所のBest Ask/Bidに手数料率を加算

結果

表の最下部に、(売最安気配値 + 手数料) - (買最高気配値 - 手数料) の差のリアルタイム計算結果を表示していますが、常に0.5%ほどのアービトラージ利益が存在するように見えます。実際にはUSDTがドルベッグとはいえ実体はどうなのか。取引所間送金コストやドル円トランスファーコスト、送金時間など、確認しなければならないパラメーターは少なくないですが、少なくともある程度の裁定機会はありそうだという結果が得られました。

補足

Excelでのリアルタイム状況にはFeedexを使用しています。